耳鼻咽喉・頭頸部外科
特徴
耳鼻咽喉・頭頸部外科は、新生児から高齢者までの男女を問わず耳鼻咽喉科疾患および頭頸部疾患を対象としています。その内容は多彩であり、鎖骨から上の領域で眼球や頭蓋内疾患、頚椎以外の頭頸部疾患がほぼ全て対象となります。また、各種感覚器、すなわち、聴覚、平衡覚、味覚、臭覚を扱い中枢から末梢までバリエーションに富んだ守備範囲を持っています。
頭頸部外科の専門医もいるため再建手術を含めた長時間の手術にも対応可能となっており、悪性疾患にも手を拡げていきたいと思っております。
診療科の特徴はこちらをご覧ください 耳鼻咽喉科・頭頸部外科(2022).pdf診療内容
耳鼻咽喉科領域の全ての疾患に対応しています。具体的にいえば、耳、鼻、口腔、咽頭(のど)の疾患、声の異常、顔面外傷、頸部の腫瘍(甲状腺も含む)などです。また、めまい、顔面神経麻痺、唾液腺の疾患(耳下腺・顎下腺)も担当しています。
月曜日から金曜日まで毎日手術日としており、毎月40例前後の手術を行っています。また、鼓室形成術は他病院の先生と連携を取りながら手術を行っています。
頭頸部外科・診療内容
頭頸部がん治療では、生命予後が最も重要ですが、食事、呼吸、会話、顔貌といった日常生活を送るうえで重要な部位を扱うため、根治性を損なうことなく機能温存を重視した治療が求められます。
そのため当院では、関係する他科と協力しながら、それぞれの患者さんに応じた最善の治療ができるよう努めています。
口腔がん
口腔がん(舌、頬粘膜、歯肉などのがん)は早期のものであれば手術でも放射線治療でもほとんど障害無く治療が可能です。年齢や腫瘍の部位・性状などを考慮して治療法を選択しています。しかし、進行がんでは手術が主治療となり、抗癌剤や放射線を適宜組み合わせて治療することになります。
また手術により構音や嚥下機能に支障をきたすときには、形成外科医と協力して積極的に機能再建術を行い、機能障害が最小限になるよう工夫しています。
咽頭・喉頭がん
早期の咽頭・喉頭がんでは化学放射線治療や経口的切除等の低侵襲な手術を行い、積極的に機能温存を図っています。特に表在癌に対しては、これまでの画像診断に加えNBI内視鏡を用いて手術適応を判断したうえで、経口的に咽頭・喉頭がんの部分切除を行っています。
放射線治療後の喉頭がん再発に対する治療では、喉頭全摘(声を失う)になることが多いのですが、症例により喉頭部分切除や喉頭亜全摘など喉頭温存手術を積極的に行っています。さらに喉頭全摘では声帯の喪失により発声することが不可能となりますが、気管・食道シャント(気管と食道の間に小さな穴をあける)にプロボックスというシリコンチューブを留置して発声機能の再建術も行っています。
下咽頭がん
早期の下咽頭がんは、咽頭・喉頭がんと同様、化学放射線治療が有効です。しかし治療期間が長くかかる、放射線による副作用が出現するなど、良い点ばかりではありません。腫瘍の位置、性状(表在性か浸潤性か)などから判断して、経口的に内視鏡や顕微鏡を駆使した機能温存手術も行っています。
進行下咽頭がんは、予後不良な癌の一つです。その主治療は手術治療であり、根治術と同時に腸管(空腸)を移植して咽頭・食道再建を行う必要があります。頭頸部外科医、形成外科医、消化器外科医がチームを組み、協力して根治切除と再建術を行っています。
甲状腺腫瘍
甲状腺腫瘍の手術では神経刺激装置を用いることで、より安全に声を出すのに必要な反回神経を同定し、神経を損傷することなく手術治療を行っています。
甲状腺がんにおいても良性腫瘍同様、音声機能を重視して可能な限り神経温存を考慮した手術を行います。また、手術治療でときに難渋する縦隔リンパ節転移を伴う進行がんなどでは、頸部操作だけでなく胸部外科と協力して胸骨切開によるアプローチにより安全に縦隔リンパ節郭清を行うなど、治療困難な患者様にも適宜対応しています。
耳下腺、顎下腺腫瘍
耳下腺および顎下腺など大唾液腺腫瘍に対する手術治療も、日常的に行っています。
患者さんへメッセージ
優秀なスタッフが患者さんの負担の少ない、安全な麻酔・手術を行うようにしています。患者さん中心の医療を実践していきたいと考えています。
地域ナンバーワンの医療を提供していけるように日々精進しております。
スタッフ紹介
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医師名 | 上田 成久 |
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役職 | 部長 | |
資格 | 日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医・研修指導医 日本耳鼻咽喉科学会補聴器相談医 |
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卒業年 | H4卒 | |
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医師名 | 永谷 群司 |
役職 | 部長 | |
資格 | 日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医・研修指導医 日本頭頸部外科学会頭頸部がん専門医・指導医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本耳鼻咽喉科学会認定騒音性難聴担当医 |
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卒業年 | H5卒 |
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医師名 | 宗 謙次 |
役職 | 副部長 | |
資格 | 日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医・研修指導医 日本耳鼻咽喉科学会補聴器相談医 |
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卒業年 | H11卒 |
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医師名 | 衛藤 真由美 |
役職 | 副部長 | |
資格 | 日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医 | |
卒業年 | H12卒 |
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医師名 | 藤村 慎太郎 |
卒業年 | H31卒 |