地域のみなさまへ

生活習慣病療養支援委員会

若杉の会 ~糖尿病患者会~

 糖尿病の予防や治療には、生活習慣の改善が重要であり、患者さまや患者さまを支えるご家族に日々の努力と忍耐が必要となります。また最近は、肥満や高脂血症など他の生活習慣による疾患をお持ちで、糖尿病を心配されている方なども増えています。
 こういった多くの方々に対し、糖尿病に対する正しい知識を提供し、充分に療養について語り合う場を作り、糖尿病の予防および治療に生かしていく事を目的として、1961年に糖尿病患者さまと医療スタッフにより日本糖尿病協会(日糖協)が結成されました。現在全国47の支部に1500の糖尿病患者会が加盟しています。
 当院でも、患者さまやご家族、糖尿病に関心をお持ちの方、どなたでもいつでも患者会を通じて療養を支える仲間の輪に参加できる環境作りを行いたいと考え、2003年4月に糖尿病患者会「若杉の会」を発足いたしました。

活動内容
  1. 日本糖尿病協会発行の定期刊行物「さかえ」の配布(購読料有)
  2. 糖尿病パンレットの配布
  3. 親睦会「健やかライフ教室」の開催(年2回)
健やかライフ教室 年2回開催 

 健やかライフ教室は糖尿病や生活習慣病についての正しい知識を身に付け、予防・改善に取り組むことを目的としており、どなたでもお気軽にご参加いただけます。

【開催時期】
  春 運動療法 4月29日(昭和の日)*変わることがあります。
  秋 食事療法 11月ごろ
 どちらも事前予約が必要となります。1ヵ月前に受付を開始しますのでご興味のある方はぜひ当院までお問い合わせください。(電話092-947-0511)ご家族・ご友人との参加も大歓迎です!!

スタッフ紹介
療養指導医 宮本 美知子 (日本糖尿病学会専門医)
看護師 瀬戸 俊哉 (糖尿病看護認定看護師)
安髙 貴子 (福岡糖尿病療養指導士)
友枝 千花(福岡糖尿病療養指導士)
理学療法士 山本 久美子 (福岡糖尿病療養指導士)
管理栄養士 堂薗 杏花
臨床検査技師 松本 都美 (福岡糖尿病療養指導士)

活動報告

2020年11月26日
第21回 健やかライフ教室
例年、秋の健やかライフ教室は食事編として、当院栄養管理科手作りの行楽弁当と宮本医師の講話などを行っていました。今回は、新型コロナウイルス感染症の影響により書面での開催となりました。
新型コロナウイルス感染症と糖尿病の関係を見てみると、中国やアメリカのコロナ患者における糖尿病患者の割合は、それぞれの国民全体の割合と大きく変わりませんでした。糖尿病があっても、コロナウイルスにかかりやすいとは言えません。ですが、重症化したコロナ患者では、糖尿病患者の割合は高くなっていました。しかし、血糖値別に見てみるとコントロール良好群(平均HbA1c7.3%)では糖尿病なしの方と同じ死亡率(1.1%)でした。一方、コントロール不良群(平均HbA1c8.1%)では、死亡率が11.1%と高くなっていました。
hand_wash_children_1412.png 糖尿病患者さんは血糖コントロールをしっかり行い、体内にコロナウイルスを侵入させないよう、外出先でのマスクの着用と手洗いをしっかり行いましょう。手洗いは流水だけでもウイルスを洗い流すことはできますが、石鹸での手洗いやアルコールを用いた手指消毒はコロナウイルスの膜を壊すことによって感染力を失わせることができるのでより有効です。

これでバッチリ!糖尿病の食事.pdf
体重や血糖と上手に付き合っていくためのお食事のポイントと、お正月料理について管理栄養士に聞きました!

2019年11月24日
第19回 健やかライフ教室
無題.jpg 今回は、「世界糖尿病デー」当日に健やかライフ教室を開催しました。
たくさんのご参加を頂き、ありがとうございました。
栄養管理科手作りの行楽弁当は彩も良く、美味しいとの感想を頂きました。エネルギー568kcal、塩分3.0gでしたが満足のいく量と味のようでした。 講演では、「シックデイとお薬」「筋力の低下と転倒」のお話をさせて頂きました。
講演1「シックデイとお薬について」 薬剤師 大窪恭子
シックデイとは、糖尿病の治療中に、熱がある、お腹を壊した、風邪をひいた、または食欲がないため食事ができない、などの時のことをいいます。このような時には、高血糖にも低血糖にもなりやすく、普段より血糖のコントロールが難しくなります。当院で採用している糖尿病のお薬について、対処の方法を薬剤師が分かりやすく説明してくれました。シックデイの時は病院で診療を受けることが一番ですが、あらかじめ主治医と相談しておくと安心できます。
講演2「筋力の低下と転倒」 糖尿病専門医 宮本美知子
「転倒は事故ですか?」'はい'と'いいえ'どちらでしょうか?
転倒の原因には様々ありますが、加齢による体の機能低下、つまり筋力やバランス能力の低下、視力や聴力の低下と、病気の影響があるそうです。なので、答えは「いいえ、身体機能低下の結果です」ということになります。転倒予防には、適度な運動、メガネや補聴器の使用、病気の治療(睡眠剤、降圧剤、血糖降下薬にも注意が必要です)が重要です。65歳を超えると3人に1人が、年に1回以上転倒するという統計が出ています。転倒されたことのある方は、転倒した原因を検証し、必要な対策をとりましょう。
bb.jpgkk.jpg










2017年4月29日
第14回 健やかライフ教室

 晴天の中、篠栗町春らんまんウォーキングに今年も参加してきました!!
 運動前後での血糖測定では、運動前の血糖値(朝食は摂っていただいています)が高かった方も皆さん運動後にはほぼ基準範囲まで下がり、今年も運動療法の大切さを実感しました!
 そして、今回は初の試み!『団欒』と『宮本先生へ質問!』の時間をつくってみました。
 最初は皆さん、軽食をいただきながら静かに団欒していましたが、質問が一つ出たのを機に、次から次へとたくさんの質問がありました。宮本医師にとっても、診察時には聞けないお話や患者様が抱えている疑問などゆっくりと聞くことが出来、貴重な時間となったようでした。
 予定時間を30分オーバーしてしまいましたが、教室は無事に終了となりました。また、次回の教室の参加を心よりお待ちしています。

support01.jpg
2016年11月17日
第13回 健やかライフ教室

 今回は「足の血流と生活習慣」をテーマに教室を開催しました。
 全身の動脈の中で主に手足に血液を届ける動脈「末梢動脈」に動脈硬化が起き(末梢動脈疾患といいます)、放っておくとひどい場合には壊死を起こすこともあります。
 この末梢動脈疾患(PAD)について、症状や原因、特徴など宮本医師が解りやすく説明してくれました。
 また、PADの診断時に行う検査の一つであるABI検査(足関節上腕血圧比)のデモンストレーションも行いました。
 PADは気づかない間にゆっくりと進行していきます。歩くと下肢が痛くなる原因にはいろいろありますが、「年のせいだから」と自分で判断せず、一度かかりつけの医師にご相談ください。

PADの主な症状 ~フォンテイン分類~
I 度 足が冷たい、足がしびれる、足の皮膚が青白い
II 度 少し歩くと足が痛くなり、歩けなくなるがしばらく休むとまた歩けるようになる(間歇性跛行)
III 度 じっとしていても足が痛む
IV 度 足の皮膚がただれたり(潰瘍)壊死したりする

秋の教室では恒例となりました当院栄養管理科手作りの行楽弁当は塩分2.9gと控えめな味付けでしたが、食材の味がしっかりとしており、参加された方々はご家庭での味付けを考えている様子でした。

support02.jpg
2016年4月29日
第12回 健やかライフ教室 ~運動療法~

 晴天の中、篠栗町主催の春らんまんハイキング・かぶとの森コースに、患者さまご友人6名と職員4名、計10名で参加してきました!
 もちろん今年もハイキングの前後で血糖測定を行いました。普段は自己血糖測定をされている患者様に『結果を見て一喜一憂しないでくださいね。』とお話していますが、この日ばかりは内心ドキドキ!一喜一憂してしまいます。そんな中、嬉しい結果が出ましたのでご紹介します。

 昨年初めて参加されたAさん。この時は、途中から息が上がってかぶとの森公園までたどり着くのもやっとの思いでした。運動後の血糖値も運動前と変わらず高いまま。しかし、昨年末の約1ヵ月の教育入院(入院中の食事を写真に撮り、時々見返しているそうです)と、退院後のリハビリ通院を経て、今年はかぶとの森公園まで息も上がらずニコニコペースで快調に歩くことができ(途中、職員から何度も大丈夫ですか?と聞かれていました)、運動前の血糖値は高いものの、昨年下がらなかった運動後の血糖値は100mg/dl以上も下がり、努力が結果となって表れました!Aさんは晴れやかな顔で、「今後も継続します!」と言ってご帰宅されました☆

 その他のみなさまも、運動前の血糖値の高い方は運動後には値が下がり、糖尿病のない方は運動の前後で値を保っていました。今回は運動と努力の効果を実感した健やかライフ教室になりました。

support03.jpg

 会場で健康チェックを行っている当院スタッフに見送られてスタート!こいのぼりの泳ぐかぶとの森公園で折り返し、約5kmの道のりをニコニコペースで楽しみ、全員完歩しました♪


2015年11月19日
第11回 健やかライフ教室 ~食事療法~

 今回のテーマは2つ!!
 1つ目は『ご存知ですか?ロコモティブシンドローム』です。最近よく耳にする'ロコモ'について宮本医師がわかりやすく話してくれました。みなさん、チェックシートで早速ロコモ度を確認していました。
 2つ目は『おやつを上手に楽しむ方法』です。管理栄養士が1単位80kcalのおやつや果物を切り分け、楽しく解説してくれました。1単位80kcalの量は、りんごなら半分、バナナは1本、アンパンでは4分の1、どら焼きは3分の1となります。
 あなたなら何を選びますか?

support04.jpg

 昼食は当院栄養科特製のお弁当です!秋には欠かせない(?)栗おこわが主役となり、鶏肉ロールや鮭の塩焼き、たまご焼き、和え物などがお腹を満たしてくれました。エネルギーは556kcalで、塩分量は少し多めの3.14gでした。ご飯の量は130gと見た目より多く、みなさん驚いていました。人気No1は鶏肉ロール♪


2013年11月21日
第7回 健やかライフ教室

 篠栗町にあるお店'地蔵とうふさん'に特別にヘルシーなお弁当を作っていただきました!!
 お腹いっぱいになりましたがカロリーはおよそ560kcalです。
 美味しくお弁当を食べた後にはみんなで勉強です。
 今回は『塩分』について栄養科の岡田課長にお話ししていただきました。
 糖尿病のある人の6割以上が高血圧も合併しています。皆さんメモを取って真剣に聞いていました。

減塩のポイント
・酸味・辛味・香りを利用しましょう!
・味付けは表面に、調味料は計量して使いましょう!
・漬物・汁物の量に気を付けましょう!
・食べ過ぎない、減塩調味料にも注意!
・加工食品に気を付けて!

 塩分はすべて「塩」から摂っているわけではなく、半分は加工食品に含まれる塩分で、残りがみそ・しょうゆ・ソースといった調味料から摂っています。
 ご家庭でも上記のポイントに気を付けて、美味しく食事をいただきましょう☆
 また、野菜や果物には、血圧を下げる作用があると言われるカリウムが豊富に含まれています。野菜は毎食、果物は毎日1個食べるようにしましょう!

support05.jpg
北九州若杉病院/北九州若杉病院介護医療院
〒811-2416 福岡県糟屋郡篠栗町田中四丁目1番1号
Tel.092-947-0511 Fax.092-947-1552